リフレクションとは、ロジカルシンキングと同じようにもはや身につけておくべき『スキル』である。

社会人が身につけておくべきスキルってなんでしょうか。

コミュニケーション能力、交渉能力、技術的な専門スキルから想像力まで、その種類には実に様々なものがあります。

そんな社会人スキルの中で、その中の1つにロジカルシンキングというものがあります。

ロジカルシンキングは昔はコンサルなんかが使う専門スキルだったということですが、現代はそのノウハウは周知のものになっていますね。

昔は入り口レベルのロジカルシンキングは知ってたら強みになっていたということですが、今は知らないとまずい!くらいのレベルになっていると思います。

そうやって、時代に伴ってビジネスマンに必要なスキルは増えていくと思うのですが、リフレクションというスキルはまさにこれから大きく求められるスキルになるのではと思います。

■リフレクションとは、アンラーニングのスキルである

リフレクションは「振り返り、内省、省察」などと訳される言葉ですが、その真髄は「振り返りによる前提の変化」にあると思います。

例えば仕事で煮詰まっている問題があったとしましょう。あっち立てればこっち立たずで、にっちもさっちも行かない状況です。リフレクションのスキルがない人は「これはどうしようもない、諦めよう」とかなるのですが、リフレクションのスキルがある人は問題を解決することができます。

というのは、リフレクションスキルのある人はその問題の周辺で起きていることについて、振り返りをしながら、その前提条件を洗い出すことができるからです。

例えば、「コレとアレが対立しているのは、そもそも何故なんだろう?」と考えると、その対立の源にはある暗黙の前提条件があることに気づきます。「あ、今までお金が大事だと思っていたけど、実はビジョンを大事にしているんだ!」という事に気づくわけです。

もっともっとリフレクションを進めていくと、自分の考え方のパターンや、自動反応している部分に気づくことができます。そこに気づいたらシメたもので、その自動反応が大事なものなら大事にすればいいですが、変化させてもいいものなら変化させることができます。

これは、経営学で有名な神戸大学の金井先生の言葉でいうところの「アンラーニング」ですね。

過去の成功パターンで今までやってきたが、時代が変わっている今、過去のパターンはアンラーニングして、今の成功パターンに切り替える必要がある!ということに、リフレクションをしていれば気づくことができるんです。

■変化の早い時代に、アンラーニングは必要不可欠

ということで、リフレクションをすればアンラーニングができるわけですが、このアンラーニングをタイミングよく行うことは、これからの時代必須だと思います。これは説明するまでもないですが、時代の流れが超早くて、今効果あることが次の瞬間には効果ないことになっているからですね。

アンラーニングをしない組織は、イノベーションのジレンマに巻き込まれて、新興勢力にやられる可能性大です。

組織でアンラーニングをするため、一人ひとりがリフレクションのスキルを持っていることがこれから大事になってくると思う次第です。