この記事でわかること
→個人のアウトプット最大に発揮するためには、(1)スキルを高めながら、(2)今いる環境の強みを把握し、(3)信じる方向へアウトプットする、ってのがいいかも。ということ。
みなさま、イノベーションのジレンマって考え方(モデル)をご存知でしょうか。
イノベーションのジレンマは、昔読んだ時にスッゴイ衝撃を受けたモデルですが、そんな有名なモデルを発表した先生にハーバードのクリステンセン教授って方がいます。
そのクリステンセン教授、実は組織の能力を決める3つの要因ってことを言ってまして、本日はその3つの要因を組織ではなく個人に適用してみるとどうなるのかな?って思って、考えた結果の記事です。
わりと面白い分析ができた気もするので、こちらでまとめておこうかと思います。
※イノベーションのジレンマは超面白いので、読んでない方はぜひお勧めします。
<これは名著です>
さて、では行きましょう。
■組織の能力を決める3つの要因
では、まずはその3つの要因ってのをまとめようと思います。
クリステンセン教授らの調査によると、組織の能力は次の3つが大きな要因といえるそうです。
- 経営資源
- プロセス
- 価値基準
それぞれざっくり説明すると、
経営資源とは、「人材、技術、資金といった有形のものから、商品デザイン、情報、ブランドや顧客の関係性といった無形のもの」とのことです。
プロセスとは、「経営資源を、商品やサービスという一段高い価値に変容させるための、一連の流れ」をさすそうです。
価値基準とは、「重要なことや優先すべきことを判断するための評価基準」とのこと。
ということらしいです。
なるほど、確かにこの3つの要素は、組織の能力に深く関わってきそうですね。これらの要因を上手く相乗効果をさせる組織が、強い組織だ、ということです。
■3つの要素を、個人バージョンに対応させてみる
では、この3つの要素を、組織から個人の文脈に置き換えて考えてみましょう。ここでは置き換えるために、3つの要素を一段階抽象化してみます。
次の表を見てください。
経営資源、プロセス、価値基準は、それぞれ、今あるもの、あるものに価値をつけるもの、価値を付ける方向性って、抽象化できます。
では、この抽象化したもの(理系的にいうと、変換するための関数、ですね)を使って、3つの要素を個人版に変換することを考えてみましょう。
すると、組織バージョンの3つの要素は、個人バージョンとして、次のように変換することができます。
企業がもっている「資源」というのは、個人版でいうところ「個人がいる環境」っていう事ができると思います。それは人脈、資産、経歴、持ち物など今、個人の周りにあるもの、の総合と考えることができます。
プロセス、価値基準は結構簡単にコンバート(変換)できて、個人のスキル、ビジョンってものだと考えることができます。
■というわけで
このモデルによると、個人の能力は、
- 資産や友達、住んでる場所や勤めている会社、など「個人が今いる環境」を把握して、
- 自分の信じる部分へ舵をとりながら、
- 持ってるスキルでアウトプットをする
ってことが言えそうです。
ここから言えることは、適当にスキルだけ高めてもダメだし、在るものに目を向けないのもダメ。また、自分の価値基準をもって、それに合わせた方向にアウトプットしないのもマズイ。ってことですね。
皆さん、
自分がいる環境(今持っている資源)はちゃんと把握していますか?
自分ができること把握していますか?
そしてアウトプットしたい方向も仮ぎめでいいので持っていますか?
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以上、クリステンセン教授の組織の能力を決める3つの要因から考えてみたことでした。
実はこの記事、もう少し続きます。
というのも、この3つの要素は、力を入れるべき順番というか、パターンがあるのです。闇雲に3つもと力を入れるってのは、よろしくない戦略なんです。
ではよろしい戦略とは何でしょうか?
それは次回のお楽しみということでw