これから求められるチームの形とは?プロセス認知スペクトルという考え方より。

新年もあっという間に一週間が経とうとしていますね。今年はブログの更新ももっと頑張ろうと思うナカシマです。

さて、今回はプロセス認知スペクトルって考え方を使って、これからの企業に求められるチームの姿を考えてみたいと思います。

結論から言うと、これから求められるチーム。それはイノベーティブな仕事ができるチームです。

というのは、これから数十年の間に人の仕事は確実にシフトしていくからです。昔は農業をやっている人が殆どでしたが、今はこうやってPC触ってる人が農業やってる人より多い世界ですよね。これと同じように、数十年後には「昔はPC触ってたけど、今は◯◯だよね~」なんて言いながら次の世代の人は仕事をしているかもしれません。

■プロセス認知スペクトルとは?

では、なぜ仕事のシフトが起こるのでしょうか。

ここで、プロセス認知スペクトルってモデルを考えてみます。プロセス認知スペクトルは、以前特集記事を組んだ、「チームが機能するとはどういうことか」の本で紹介されている考え方で、「その業務において価値を生み出す手法をどれくらい明確に知っているか」というものです。これ、最近ちょっと話題のカネヴィンフレームワークに似てますね。(カネヴィンフレームワークはこちらウィキペディア先生よりどうぞ:英語です)

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例えば、ルーチンの業務ってのがあります。ルーチンの業務は、手法の成熟度が高いとなっていますが、これは手法をチームがほぼ完全に理解しているということです。別の言い方をすれば、業務が完全にマニュアル化されていてそれ通りにやってたら価値を生み出せる業務のことです。

つまり、プロセス認知スペクトルとは、プロセス(やり方)についてどれくらいのレベルでそれが認知されているか、ってのを考えるときのモデルです。

なので、イノベーティブな業務ってのは、そのやり方(プロセス)が殆どわかってない業務ということになり、複雑な業務ってのは、ある程度やり方はわかっているけど、ちゃんと考えないとわからない業務となるのでしょう。

例えばパソコンメーカーの事例をとって、本では次のように説明されています。これはわかりやすいですね。ルーチンはマニュアル化されている事、イノベーティブはマニュアル化されてないことです。

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■ルーチン業務はシステムが代行する

で、このプロセス認知スペクトルってのが「チームがイノベーティブに変化すべき」という考えにどう影響してくるのでしょうか。

答えはもう書いてますが、ルーチンはシステム(機械)が代行するからです。

上の表をみてもわかるように、パソコンメーカーのルーチン業務、つまり工場のラインではロボットが製造を代行していますよね。どっかのテレビでみた気がしますが、自動車産業なんかロボットが活躍しまくりで、工場をあんなに少ない人で稼働させているのかとびっくりしたことを覚えています。

スーパーのレジにも自動精算機が出てきてますし、車だって自動運転の技術が進んでいます。ルーチンの業務はこれからもドンドン機械に代行されるようになることでしょう。

■複雑な業務もシステムが代行する!?

で、ここからは妄想も混じりながら話しますが、近年話題の人工知能も忘れてはいけません。この進化スピードはもの凄いもので、この間なんとskypeの自動翻訳を可能にしたなんて衝撃的なニュースもあります。

このニュースから言えること。それは今はシステムの代行が効いていない複雑な業務に関しても、そのうちシステムに代行されるようになるんじゃないかってことです。問題解決は人の専売特許ですが、それをシステムがやるようになると、既存の組織、チームはスパーンと仕事を持ってかれそうです。

■人が担うはイノベーティブな仕事

ここまで来て言えることは、人はイノベーティブな仕事にシフトしていくしか道がないってことです。いや、道がないって言ったらそれは言い過ぎかもしれないですが、ルーチン業務(もしかしたら複雑な業務)は確実にシステムに持ってかれます。

賃金はやすくなり、ルーチン業務で稼いでいた企業は、遅かれ早かれ衰退の道を突き進むことになるのではないでしょうか。

この流れに対抗するためには、企業で働く人はルーチン業務を抜け出し、複雑、そしてイノベーティブな業務にシフトしていく必要がありそうです。(そんなチームはこちら、リフレクションカードでつくりましょう

こう考えると、現代は本当に激動の時代ですね。産業革命にも匹敵する、というかそれを越える変化がある時代に働けていることは凄いことだと思いながら、今日は終わろうと思います。

プロセス認知スペクトルは面白い考え方なので、興味のある方はこちら原著をお読みください。