最近、いろんな場所で組織とリフレクションについて話す機会が増えてきました。
話してて思うことは、リフレクションとは様々な角度から説明できる概念で、スパッと一言で伝えることは結構難しいということです。
そもそもナカシマがちゃんと理解しているかは誰にもわかりませんし、そんなこと言うと、そもそも理解とは主観を越えないものではないか、など変な方向に話が進んでいきそうです(笑)
ともあれ、組織でやるリフレクションとはナンゾやということは、日頃から考え、発信していく必要があると思いましたので、適宜ブログでも書いていこうと思います。
■リフレクションとはナンゾや
まず今回は、最近ナカシマが考えているリフレクションとは何か、ということを書いてみたいと思います。
普通、リフレクションというと、「振り返り、内省、省察」とか訳されるもので、
・自己を深く省みること
・経験を見つめ直し、起きたことに意味付けをするもの
などの解釈が当てられると思います。
ただ、ここで主張したいことは、省みて、意味付けをして、アウトプットを出すのが大事ということです。
自己を省みて「あー楽しかった」だけではせっかくのリフレクションがもったいないのです。
■リフレクションのアウトプットとは何か
では、自己を省みて出てくるアウトプットとは何でしょうか。
ナカシマはそのアウトプットを「変化」だと思っています。
もう少し具体的にいうと、「気付き」の結果の「変化」だと考えています。
行動や考えなど、古いものを新しいものに変化させること。それがリフレクションの本質であり、組織でリフレクションが流行りだしている理由だと考えます。
■なぜ変化が必要とされるのか
結論から言うと、成果を出すためには変化が必要だからです。
これまでの組織は、効率の追求を目的にそのシステムを発達させてきました。例えば、皆さんの職場を考えてみてください。各作業をマニュアル化し、効率よく製品やサービスを生み出す仕組みが整えられているはずです。工場なんか、その最先端ですね。場所によっては、殆どの作業がシステム化され、そこまでやるかというほど無駄なく効率を追求されたラインが整えられています。
誰かが生み出した製品をいかに効率よく生産するか。そんなことが、これまでの社会の競争原理だったように思えます。
しかしながら、効率の追求がうまく機能するのは、様々な前提条件が変化しない(つまり時代の流れがゆっっくり)という条件が必要です。以前の世の中なら、時代の動きは比較的ゆっくりだったので、効率の追求をすれば競争に勝つことができたわけです。
でも時代は21世紀。21世紀は変化のスピードが半端ない時代なわけで、古い手法で効率の追求をしたとしても、もっと新しい方法でまったく別次元の価値が出てきたりします。そうすると、古い価値を出す効率を追求しても、意味が無いわけです。「効率が上がった!ウチが一番製品を安く沢山つくれる!」となっても、その製品に価値がないわけであって、これ、イノベーションのジレンマとも言われる状態で、大企業がよく陥る負けパターンですね。
それを防ぐには、時代の変化に適応して、組織も変化することが必要です。環境に合わせて変化し、環境に合わせた価値を生み出す。
そう、これからの組織は効率の追求よりも、環境に応じて自由に変化できる力(そしてそこで価値を生み出す力)を追求すべき、ということなんです。
先進的企業はそのことにいち早く気づき、変化する力を取り入れようと、リフレクションを取り入れているのでしょう。
■リフレクションカードは3つの変化を起こすことで、組織の変化をサポートする
でも組織の変化する力とは具体的にどんなものなんでしょうか。
これはまだまだ議論の余地はあると思いますが、リフレクションカードでは次の3つの変化を起こすことにより、組織の変化成長をサポートしようと目論んでいます。
- 関係性の変化(メンバーの間の関係性がポジティブに変化することで、協働しやすいチームをつくり出す)
- 視点の変化(当たり前と思っている視点が変化することで、機能不全に陥っている常識を突き破る
- 学習の変化(個人の学習をチームで共有することで、チーム全体がスキルアップされる)
どうでしょうか。
この3つの変化、全部ちゃんと出来たとすると、その組織はこう言うことができると思います
→【(1)+(2)+(3) = メンバーが協働し、固定観念に惑わされず、動的なベストプラクティスを常に共有しながら動く組織】
これは、もうすごいパフォーマンスを出す組織と期待することができるんじゃないでしょうか。
リフレクションカードRegularは、この様なチームマネジメント(チーミング)の技術を追求して開発されたものです。その詳細はカード体験会をするので、そこでお話させて頂けたらと思います。
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というわけで、後半はなんだかリフレクションカードの宣伝になってしまいましたが、要はリフレクションとはなんぞや?という問いに対して「気づきを生み出し、変化成長を生み出すもの」ということを言いたい文章でした。
リフレクションはもっと他にも実に様々な角度から説明をすることができたりします。他の角度からの説明(解釈)はまた別の機会でやってみようと思います。