リーダーなら絶対意識しておきたい、心理的に安全な場をつくるということ

この記事でわかること
→ チーミングの重要ステップである心理的に安全な場をつくるということ

一連の「チームが機能するとはどういうことか」の考察記事です。

今回は第4章の内容について考えてみましょう。

以下、記事アップ毎にリンクしてきます。

この記事のざっくり目次
・機能するチームに必要な「心理的安全」とは
・4つのリスクと7つのメリット
・ピラミッド型組織が与える影響
・どうやって心理的安全を確保すればいいのか

では、始めてきましょう。

機能するチームに必要な「心理的安全」とは

第4章はチームが機能するために必要な「心理的安全」について説明されています。

では、その心理的安全とはそもそも何を指すのでしょうか。本によると

心理的安全とは、関連のある考えや感情について人々が気兼ねなく発言できる雰囲気をさす

とあります。

つまり、心理的安全があれば、組織やチームは厳しいけど効果がある対話ができるようになるわけです。

チーミングって、対話によって様々な意見を吟味し、協働し、学習するプロセスのことなので、心理的安全ってまず絶対に必要なことだってことがわかると思います。

4つのリスクと7つのメリット

率直に対話ができるチームが力を発揮するってことは共通の認識としてあると思います。

でも、これが難しいんですよねー。なぜそんなに難しいことなのか。そこには4つのリスクがあるそうです。それは、

  • 無知だと思われるリスク
  • 無能だと思われるリスク
  • ネガティブだと思われるリスク
  • 邪魔をする人だと思われるリスク

・・・確かにそうですね、誰かに言いにくいことを言おうと思うときって、どうしてもこのリスクが頭をよぎります(^_^;)

ちなみに僕の場合は、「無能だと思われるリスク」が一番大きく「感じて」しまいます。リフレクションを続けてわかってきたのですが、僕は心のどこかで「できるやつ」って思われたい願望があるみたいです。

では、このリスクを振り払える心理的安全ができたら、どんなメリットがあるのでしょうか。それは

  • 率直に話すことが奨励される
  • 考えが明晰になる
  • 意義ある対立が後押しされる
  • 失敗が緩和される
  • イノベーションが促される
  • 成功と言う目標を追求する上での障害が取り除かれる
  • 責任が向上する

・・・素晴らしいメリット満載です。こんな効果、チームにぜひ欲しいですよね。

ピラミッド型組織が与える影響

そんな素晴らしいメリットがたくさんだったら、「じゃ、へんな評価とか辞めるから率直に対話をしよう!」って上司とか経営陣が言えばいいですよね。

でも僕達のほとんどが属しているピラミッド型の組織って、それが難しい特徴があるらしいです。

一つの研究結果であるそうですが、グループや部署内で地位が低い人は、高い人に比べてあまり心理的に安全だと思っていない、ということがあるそうです。

そりゃそうです、ピラミッドでは評価権は上にあるわけですから。

でも、これは非常に勿体無いそうです。というのは、序列の低い人は、質問したりアイデアを提案したりするチャンスに会う頻度が高いから。

確かにそうですね、現場とか顧客接点が多いとこにこそ、そんなヒントがたくさん転がってるんです。

リーダーの役割は、部下達に心理的安全を感じてもらい、序列によるマイナスの影響を振り払って率直に対話ができる環境を整えることなんですね。

どうやって心理的安全を確保すればいいのか

というわけで、心理的安全のメリットって、これでもかというほどあることがわかりました。

じゃ、それどうやってつくるの?ということを最後にまとめて4章は終わってます。

これはたくさん記載されてて、

  • 直接話のできる、親しみやすい人になる
  • 現在持っている知識の限界を認める
  • 自分もよく間違うことを積極的に示す
  • 参加を促す
  • 失敗は学習する機会であることを強調する
  • 具体的な言葉を使う
  • 境界を設ける
  • 境界をこえたことについてメンバーに責任を負わせる

ってことです。

これ、大体イメージつくことだと思いますが、最後の2つだけ若干イメージつきにくいと思うので、最後の2だけ少し言及しておきます。

最後の2つは、境界を作るんだよ+それを超えたら責任を負わせるんだよ、ってことですが、これは僕の言葉で説明するなら「規範をつくろーぜ」ってことだと思います。

心理的安全って、なんでも自由にやらせたりとか、仲良しチームで何でも許すってのとは違うんですよね。

組織をつくるからにはちゃんと掴んでいないといけない部分ってのがあって、それは「成果」、そして「倫理」だと思ってます。

自由にやってもいいけど、これは外さないでね!って規範があって、その範囲で開放すること、それが境界を設けるって意味だと思います。

本にはすごくいい例えが記載されています。

それは橋に設置されたガードレールのようなものだ。ガードレールがなかったら、あなたは車を出来るだけセンターラインの近くに寄せて走るだろう。しかしガードレールが設置されていれば、思い切って追い越し車線を走って、もっと大局的で情報溢れる視点を手に入れようとしてもリスクが少なくなるだろう。

まったくその通りですね。

ぜひ、ガードレールギリギリを走りながら、イノベーティブな情報も手に入れてみたいものです。

まとめ

というわけで、チームが機能するとはどういうことか、第4章について考察してみました。

この章で言っている心理的安全ってのはチーミングのキーになる考えだと思います。

ただ、心理的な安全はリーダーが作るってのも重要ですが、個人が個人としてつくることも大事だと思います。

どういうことかと言うと極論を言えば、「どんな困難があろうと自分はやっていける!」と自分に自信を持つことです。

「最悪、会社で干されても自分はやっていけるよ」と思っていたら、人はチャレンジできるものです。

それの自信に加えて、

「自分はこのために生きる、働いている。自分には成すべきことがある!」という、自分のミッションも持っていると更によいでしょう。

自立する個人は、先に説明した率直に対話することの4つのリスクが、結構カバーされちゃうんですよね。自立してるんだから、他の人の評価なんて関係ないわけです。

では、そんな個人になるためにはどうするの?って話になって、それは学習する組織ってのが言ってる「自己マスタリー」みたいな話になってくるのですが、それはまたおいおい書きたいなと思います。

安心の場はリフレクションカードで

そういう心理的に安全な場をつくり「みんなで思っていることを対話しよう、そしてチームを強くしよう!」という発想でリフレクションカードというツールをつくっていたりします。ご興味あれば、こちらのツールでも使って、ぜひチームマネジメントにお役立て頂ければと思います。

リフレクションカードのご紹介はこちらです

今回はこのへんで終わりにします。

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