ポジティブ心理学という言葉があります。
今日はポジティブな組織の作り方としてのリフレクションの効用について書いてみたいと思います。
ポジティブ心理学は、セリグマンといアメリカの心理学の先生が中心になって、いろいろ研究されている分野ですが、この分野はこれからの組織のあり方として一目置いておく必要があると思います。
理由は(詳細は省きますが)ポジティブな組織の方が、働いている人が最大の力を発揮するからですね。マネジメントがやることは、従業員が最大の力を発揮して働く環境をつくることです。そしてマネジメントの人たちと話していると、いっつも「主体性をもって動いて欲しい」ということが言われますが、この「主体性」を生み出す環境をつくるのが「組織のポジティブさ」という部分にあると思います。(実際研究結果でも出ているようで、そのデータと検証方法などを一度じっくり確認してみたいと思います。)
さて、そんなポジティブ心理学ですが、こちらでこんな記事を見つけました。
その結論は
パフォーマンスが著しく向上する
営業部門では売上や利益などが著しく向上する
利益率が良くなる
商品やサービスの品質が向上する
イノベーションが加速し、予想もつかない進展が始まる
カスタマー満足度が高くなり、リピート率が高くなる
経営陣の評価が良くなる
※http://bizzine.jp/article/detail/729 より引用
というものですが、これ普通にみたら眉唾ものですが、実際可能な成果だと思います。
■例えばパフォーマンスとポジティブの関係を考えてみると?
例えば、一番最初の成果「パフォーマンスが著しく向上する」に関して言うと、パフォーマンスが上がらない人って、他の人の協力を引き出すのが苦手な人ってのがありますよね。
で、この他人の協力を引き出すのが苦手ってのは、実はコミュニケーションや関係性の問題であることが多くて、組織内の風土やコミュニケーションを改善すると、だいぶ協力しあえる関係をつくることができます。
実際に先ほどのサイトでも次のような図をのせて説明されていて、風土、関係、コミュニケーション、意味がポジティブになれば、組織はよくなる、ということが主張されています。仕事はチームでするもんですから、当然ですね。
■そのポジティブさはどうしたら作ることができるのか
となれば、そのポジティブさの作り方ってのが気になると思います。
これ、ナカシマはリフレクション(振り返り)でつくる、ということを主張したいと思います。
先ほどのサイトでは、ポジティブさは「ポジティブな風土」からつくればいいよってことを言っています。下記に引用します。
まずは、ポジティブな風土づくり。ここのでキーワードは思いやり・感謝・許しの3つだ。みんなでお互いに思いやりを持って相手を尊重し、感謝を表し、人が間違ったことをしても叱責するのではなく、それを許して次の成長に繋げる。そんなポジティブな風土をつくることから始める。
※ http://bizzine.jp/article/detail/729より引用
なるほど、というところですが、じゃどうやってそれをつくるの?ってなりますよね。
そのHowがリフレクション、そして僕が主張しているリフレクションミーティングです。
■そもそも風土とは何なのか?
ここで一回そもそも論に戻ります。
僕達がポジティブさをあげるために改善したい風土って何なのでしょうか。(それがわからないと、改善しようがありません)
一旦定義しておくと、僕は風土=関係性だと考えたいと思います。
ここでいう関係性とは、一人ひとりの関係性ではなくて、ひとりひとりの関係性が繋がった結果の組織としての関係性です。
つまり関係性がよくなれば、結果として風土が良くなったと定義するならば、改善すべきは関係性です。
リフレクションは関係性を改善する最高の手法なので、風土をよくするためにはリフレクションだ!ってロジックがここでできるわけです。
■リフレクションで改善する関係性(風土)とは
ではリフレクションで改善される関係性とは何でしょうか。
関係性には様々な種類がありますが、もっとも基礎的で、かつ他のものにレバレッジが効くものは「共感」と「認め合い」でしょう。
組織の中でお互いに「共感」があり、「認め合い」がある組織は強いです。
というのは、それが率直な対話を生み出すからです。
率直な対話は組織の最高の力だと思います。
だって、お互いが思っていることを率直に共有することができる組織ですよ、「これ、問題が起こりそうなシステムだな・・」とか「今度の企画は絶対にこれを入れた方がいいと思うんだけどな・・・」とか言うのを全員のセンサーで共有することができるのです。
■率直な対話は問題を解消し、全方位にアイデアセンサーを張り巡らせるものである
問題が起きる時って、だいたいその前に然るべき理由があるもんです。些細な問題じゃないし、言っても不利益になりそうだから黙っとくか。。みたいな小さいのが積み重なって、問題って大きくなりますよね。
率直な対話は、その問題の種を小さいうちから発見し、共有することができる力です。これは問題を解消する力といってもいいでしょう。
また、率直な対話は組織のクリエイティブさ、でもありますよね。だって、みんなが気兼ねなく話をできるってことは、組織のあらゆるところからアイデアがバンバン出てくるってわけですから。
これを車で例えると、図のような感じです。
センサーが運転席だけの車と、助手席にも、後部座席にもある車と、どっちがレーン全体(世の中の流れ)を把握しながら走ることができるでしょうか。(答えは言わずもがな、ですね)
■まとめると
ということで、かなり話がバラバラしたような気もしますが、まとめると、
- ポジティブな組織は強い
- ポジティブな風土は、ポジティブな関係性から始まる
- キーとなる関係性は「共感」「認め合い」
- 共感と認め合いはリフレクションでつくれる!
ってことでした。
肝心の「じゃあどうやって、共感と認め合いをリフレクションでつくるの?」って部分は次回書きます。
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結論だけですが、共感と認め合いは、こちらリフレクションミーティング、そのコアとなるリフレクションカードでつくることができます。ご用命はこちらからどぞ!