入門組織開発を読んでみた:良い組織はソフトな側面を重視する

組織開発って、みなさん知ってますか?

入門組織開発って本を読んでみたんですが、これ、チームとか組織とかを良くしたい!ということに興味のある人には、かなりのあたり本です。

組織を良くする手法の1つである組織開発について、わかりやすく書いてあります。

組織開発ってなんか難しい言葉ですし、わかるような、わからないような、そんな言葉だと思います。

組織開発というのは、要は、みんなが働きやすい、かつ、成果も出しやすい組織のあり方を追求しよう!というものです。

リフレクションに興味のある方は組織開発も好きだろう!ということで、組織開発の大事さを、「組織開発入門」の力を借りながら説明してみようと思います。
(3、4回にわけてお伝えします)

まず、今回は基本の「組織開発の目的」と「ハードとソフト、2つの側面」についてです。

■組織開発の目的とは?

まず、組織開発の目的を共有しておきましょう。

組織開発の目的は、みんなが働き方に満足しながら、かつ最高の成果も出している状態をつくることです。

いわゆるブラック企業のように、精神をすり減らして成果を出すのではありません。

精神も満足しながら成果を出す組織を目指すこと。

それが組織開発の目的です。

働く時間も妥当で、働く内容も面白く、給料もよくて、お客さんにも喜ばれる。

そんな会社をつくることが、組織開発の目的です。(そして、これは経営者の最も重要な役割ですね)

■組織開発にはハード、ソフトの2つの側面がある

そんな組織開発ですが、今回紹介した「組織開発入門」の本には、次の図のようにハード、ソフトの2面で組織開発を考えるといいよ、と書いてあります。

soshiki

入門組織開発より引用

これまで、経営側や人事がつくってきた組織って、上側のハードの側面に着目しているものがほとんどでした。

経営戦略や、組織構造、人事制度などの数字や文章でバシッと決まるハードな側面には力が入っているのですが、ソフトの側面、つまり、そこで働く人の才能を生かすことや、働いている人たちの関係性をマネジメントすることは放置されていたんです。

これ、凄く身につまされる指摘です。

例えば、関係性という項目について考えてみましょう。

皆さんの周りにも放置されていませんか?職場での変な関係性。

その関係性がいい関係性だったらいいのですが、お互いの足を引っ張り合うような悪い関係性ってのも職場には結構あります。

例えば、社長が「従業員の意見を真摯に聞きたい!」と言ってるのに、みんな「本音は違うでしょ」とか思っている、そんな関係性。

関係性って目には見えないので軽視しがちですが、悪い関係性が積み重なると、それは職場のいや~な雰囲気になりますし、組織のいや~な文化になります。

雰囲気や文化って、あるだけならいいんですが、そこで働く人の成果にも大きな影響を与えてきます。考えてもみてください、上の例えで上げているような社長と従業員の間に変な関係性がある組織は大きな成果を生み出せると感じますか?

・・・ということで、僕はこの成果に大きな影響を与える、関係性ってのにアプローチする企業が少ないことに、謎を感じているのですが、みんなどうしても目の前のことばっかりみて、この大事な関係性の部分に目を向けてない気がします。

組織開発は、この関係性の部分も考慮にいれて、組織の構造をつくっていこう!という考え方で、これからの組織を運営する人たちは絶対に知っておくべき手法だと思います。

強い組織はソフトな側面にも、しっかりとアプローチする必要がある。

そんなことを、組織開発入門の本はかなーりわかりやすく書いてくれてます。

では、次回のメール版では、組織開発についてその手法面にフォーカスを当てながら書いてみます。

新書の名著だと思いますので、興味ある方はぜひ買ってみてください。オススメです。

※本記事はメールマガジンで配信した過去記事の転載です。