対話の工夫としてのダイアログオブジェクト

 

ダイアログオブジェクトについて

その昔、ダイアログオブジェクトという概念を記事にしています。

ダイアログオブジェクトという概念について

2016.03.09

当時は「ダイアログオブジェクト」≒「対話の意味の中心にある何かの概念」と定義していましたが、時間が経った今は「ダイアログオブジェクト」≒「対話を促進させる触媒的なもの」だと考えています。

ダイアログオブジェクトを通すことにより、私達は対話を深めやすくなります。何もない中でただ対話だけをしているときよりも、ダイアログオブジェクトを使ってそれを扱いながら対話をすることで、より質の高い対話ができるのです。(もちろん、必ずそうであるわけではありません)

例えば、リフレクションカードはまさにダイアログオブジェクトです。リフレクションカードという物体(オブジェクト)を通して対話することにより、対話は何かしらの影響を受け、何もない状況で対話するよりも、質の高いアウトプットを生み出す可能性が高くなります。

ダイアログオブジェクトは他にも色々あって、例えばレゴブロックを使った対話ではレゴブロックがダイアログオブジェクトになるでしょうし、写真や芸術作品を使った対話なんかは、その写真や作品がダイアログオブジェクトになるでしょう。

なお、ダイアログオブジェクトには、目に見えないものもあります。「数字」は目に見えないダイアログオブジェクトの代表例です。例えば会社のビジョンについて対話をしたいとき「ビジョンに点数をつけるなら何点ですか?」と点数(10点満点)をつけて対話したとしましょう。

点数をつけて対話すると「え、なんで10点なの?」「なんで3点なの?」と「差」を見つけて話をする方に話が流れやすいですが、点数がないまま話をすると「なるほど、あなたはそう考えるのですね」となり「差」が見えるような方向に話がいきにくいのです。これは点数という数字が、立派にダイアログオブジェクトの役割(対話の触媒)を果たしていると考えることができます。

何がダイアログオブジェクトになり得るのか

様々なモノや概念がダイアログオブジェクトになり得ると思いますが、それぞれのオブジェクトには得意不得意もありそうです。ざっと考えてみたらこんな感じでしょうか。(超適当ですが)

今のところ、数字が一番ダイアログオブジェクトとしては、扱いやすいかなと思っています。

ということで、今回はダイアログオブジェクトに関するちょいメモ的な記事でした。ダイアログオブジェクトはもう少し深堀りできそうな概念ですので、引き続きリサーチしてみます。