経営者の役割の1つは、従業員が力を発揮できる環境をつくることです。
ただ、これは経営者だけに必要なことではありません。チームリーダーにだって必要な考え方です。
チームで力を発揮するために全体で考えながら動いているチームはとんでもなく強いチームに育ちます。
そんなチームを育てるために、チームリーダーにはチームの成長をファシリテートする力が重要です。
今回は、チームをファシリテートするときのポイントとして、部下の成長をファシリテートする部分について、簡単にですが2点まとめておこうと思います。
・モニタリングリフレクション
・ストレッチされた業務分配
モニタリングリフレクション
モニタリングリフレクションとは、部下の様子を定期的に観察(モニタリング)しながら、タイミングをみて内省(リフレクション)を促す問いを投げかけることを言います。
はじめの一歩はまずモニタリングからです。部下に新しい仕事を任せたら、その様子を定期的に確認します。これは部下からの報告を待つのではなく、上司側から状況を確認することもポイントです。報連相は部下にではなく、自分に課しましょう。
次はタイミングをみたリフレクションです。定期的なミーティングのとき、廊下ですれ違ったとき、一緒に飲みに行ったとき、どんなときでもいいですので、簡単に問いかけをするようにしましょう。この「問いかけ」は答えを伝えるのではなく、
「なぜ仕事が上手くいったと思う?」
「なぜあのタイミングで○○したんだと思う?」
など、「考えるキッカケになる問い」がポイントです。
ストレッチされた業務分配
ストレッチとは、業務に適切な負荷がかかっていることをいいます。
片手間で簡単にできることだけを任せても、部下の成長はスピードにのりません。
今の力のままでは出来ないけど「ちゃんと頑張れば」できること。具体的には「今の自力の1.2倍」くらいの仕事を任せるのが良いでしょう。
ここで注意しておくべきポイントは、この目標は最終的に部下自身が決めるということです。上司側は、部下が目標を自分で設定できるよう、そのキッカケの提供に留めておきましょう。
また、その目標は短期的なものだけではなく、長期的なものも考えさせることが必要です。目標に向かうプロセスを通じて、自分にどんな力が身につくのか、それが自分のキャリアにどう作用してくるのか、に部下自身が納得することが大事なポイントなのです。