リフレクション(振り返り)とキャリアデザインの関係で考えてること

 

【メール版アーカイブ151211】

先日、某メディアにてインタビューを頂いていたのですが、そのとき話をしてて「リフレクションを何のためにやってるの?」という話が出てきました。

突き詰めて考えると、僕がリフレクションを研究している目的は、結局「一人ひとりの働き方をもっとよくしたい!」という想いがあるようです。

ということで、今回はリフレクションが大事な理由を「働き方」の観点からもう一度整理してみました。

以下では働き方をキャリアと言い換えていますが、Q&A形式で整理してみましょう。

■Q1:リフレクションって何?

読者の皆様ならなんとなく理解しているとも思いますが、リフレクションは一言で言えば「振り返り」のことです。

今、何が起きているのか、そこからどんな学びを抽出できるのか、そんなことを考えて、意味づけることだと僕は定義しています。

■Q2:リフレクションして何が嬉しいの?

リフレクションはキャリアを考えるにあたって必要な力でありスキルだと考えます。

リフレクションが上手な人は、1の経験からでも10の学びを掴み取ります。一方、リフレクションが苦手な人は10の経験をしても1の学びしか掴み取れません。

これは経験学習という考え方でも理解することができるのですが、同じ経験をするのに、掴み取れる学びの量が違うなんて勿体無いですよね。

リフレクションのスキルを高めることができると、経験から学びを得る力が高まります。日々、自分の中でキャリアに関するPDCAを回すのです。そうすると、少しずつでも自分の望ましい働き方に近づいて行きますし、そのために必要な経験というのを戦略的に取得することができるようになると考えます。

■Q3:リフレクションでキャリアデザイン?

キャリアデザインという言葉があります。

その1つの目的は、自分が望ましいと考える働き方を実現する。ということだと思います。

自分が望ましい働き方を実現するためには、少なくとも次の要素がわかっている必要があります。

  1. 自分が望ましいと考えるのは何?(ゴールの設定)
  2. 今の自分はどんな状態?(現状の把握)
  3. どう行動したらいい?(ゴールと現状のギャップを解消)

この3つがわかっていたら、戦略的にキャリアを考えることができます。ということで、リフレクションでキャリアデザインを考えるというのは、この3つの要素について、定期的にリフレクションすることだと考えています。

日々の経験をしっかりリフレクションして、上記3つのポイントを明確にすることで、キャリアデザインが考えやすくなるでしょう。

■Q4:効果的なリフレクションを実施するためのポイントは?

でもリフレクション、ただボ〜っと振り返るだけでは、効果小です。

効果大のリフレクションをするためには、あるポイントを実践することにあります。

それは、日々の経験のメモを使ってリフレクションをする、ということ。

人間って、感じたことや考えていることをすぐ忘れますよね。あのとき重要だと思っていたことでも、3時間位したらすぐ忘れてしまいます。

その重要なことをちゃんと思い出せるため、リフレクションにはメモをとるということが重要なのです。

まずは一ヶ月でいいので、日々の大事にしたいことをメモってください。で、なにをメモるかというと、さっきのコレです。

  1. 自分が望ましいと考えるのは何?(ゴールの設定)
  2. 今の自分はどんな状態?(現状の把握)
  3. どう行動したらいい?(ゴールと現状のギャップを解消)

これら3つの要素に対して、思いつくことをメモるのです。

といっても、いきなりスラスラは書けないと思うので、まず(1)自分が望ましいと考えるのは何?を中心に考えていくといいでしょう。

道を歩いていて気づいたこと、人と話をしてて盛り上がったこと、つい熱中してしまうこと、いろんなことからそれは推測することができます。まず自分がエネルギーを感じることは何か、それを仮説でいいから考えていくことが大事だと考えます。

この辺りのことは昔の記事にちょこっと書いています。今見ると付け加えたいことも多いのでその内まとめ直してみようかな。

 

ということで、リフレクションとキャリアに関することを簡単にまとめてみた記事でした。