新生リフレクション実践研究会第1回を開催しました

 

1年ほど前からゆるゆると開催していたリフレクション実践研究会。

2016年からは、装いも新たにグレードアップして開催することになりました。

先日はその第1回の開催ということで、議論に盛り上がってきましたので、その内容をブログでも公開しようと思います。

■リフレクション実践研究会とは?

ということで、まず新しいリフレクション実践研究会の趣旨を説明します。

リフレクション実践研究会は、その名の通り「リフレクションの実践を研究するコミュニティ」です。

リフレクションを実践している人は少しずつ多くなっているのですが、実践者の中には共通の悩みがあります。

「どうやって社内で広めていくのかわからない」だったり、「理論はわかるんだけど、どう実践に落としこむのかが知りたい」だったりと。。。

同じ悩みを持っているのなら、実践者同士が集まって支援し合おうよ!ということで始まったのがリフレクション実践研究会です。

実践研究会では、次のことを目指します。

  • リフレクションを実践する担当者が集まり、情報交換をする場
  • 実践を議論し、支援しあう場
  • 議論を通して新しいノウハウを開発する場
  • それぞれの実践を継続的に発表し、モチベートされる場

コミュニティの機能としてこれらの要素を持つことで、各所でリフレクションの実践が広がり、リフレクティブな組織・チーム・個人が増えることを目的にします。

■第1回:小さな組織で1年間リフレクションを実践してみた例

そんな新生実践研究会の第1回は主催である、ナカシマの実践事例からはいりました。

某会社さんと1年以上を一緒に進めている取り組みで、ノウハウもだいぶ溜まってきたので、その経緯と結果、考察のポイントをお伝えしました。

当日はトピックスが多すぎて、ブログで全部紹介するのは厳しい戦いになりそうですw

ということで、超かいつまんで一点「関係性」という部分についてだけ、話した内容を説明してみます。内容は次の2点です。

  1. リフレクションのアプローチモデル〜まずは関係性から〜
  2. 関係性は常にメンテナンスする必要がある〜関係性の原則〜

ホントは、コレに加えて

  • リフレクティブな問題解決アプローチ
  • 個性パラメータを考慮したクレドの作成
  • クレド行動を支援する行動分析学+システム的アプローチ
  • さくっと5分で実践する、チームのメンテナンス手法

というのがありました。
くわしくは、また次回の実践研究会でご紹介しようと思いますので、ぜひお越しください。

(1)実践研究会のご連絡は下記のナカシマのメールマガジン(月1、2回発行)にご登録頂くか、

(2)こちらで連絡希望の旨を仰って頂ければ、ご連絡いたします。

 

■リフレクションのアプローチモデル

では、関係性の話に戻りましょう。

実践研究会では、まずリフレクションを実践するにあたり、どの領域からアプローチを開始するかという議論から始まりました。

この図は、僕達で考えているリフレクションのアプローチモデルで、モデルの土台の部分に「関係性」という項目を設定しています。

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一般的に、新しいアプローチを始めようとしたら、図で言うところ右上部分、業務手順あたりから始まることが多いと思うんですよね。

しかしながら、業務手順について最適化したものを考案できたとしても、現場が新しいやり方で動くかといったら、それはまた別問題なわけです。

というのは、そこには「関係性」という要素が存在しているからですね。関係性が良い状態でないと、新しいことが決まっても「は?なにそれ、関係ないね」みたいなことが起こって、実際は古い手順のままやっていたりと、そんなことが起こるわけです。

そうならないために、まずお互いの「関係性」という部分に注目しましょう、そこの状態を良い状態にもって行きましょう、というのが僕らの考えるリフレクションのアプローチです。

よくあるモデルですが、その考えをサポートするものとして、ダニエルキムの成功循環モデルは引用されることが多いです。このように、結果の質を高めるなら、まず関係性の質を高めようね、というものですね。

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状況に応じて、この成功循環モデルが機能するかは様々だと思いますが、よい状態にある組織(チーム)が、この循環モデルが回っている状況にあることは、基本的にそうなんだろうと思っています。

■関係性は常にメンテナンスする必要がある

ということで、関係性のレベルアップに舵をきるわけですが、ここで主張したいことは、関係性は一度良くしたら、それでOK!というものではない、ということです。

その理由は、関係性には次の原則があると考えているから。

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関係性の原則

  1. 関係性は見ようとしないと見えない
  2. 関係性は固定しない。日々、変化していく
  3. 関係性は何もしないと減少していく

まず、「見ようとしないと見えない」に関してですが、関係性って「なんとなくわかってるよ」と思われがちなモノだと感じています。

自分とあの人、あの人とその人、そのチームとあのチーム、いろんな関係性があると思いますが、その関係性を「改めて、ちゃんと見よう!」と思う人は少なくて、「なんとなくこうでしょ」というレベルで関係性を捉えている人が多いような気がしています。

ただ、これはちょっと危険な感覚だとも思っていて、自分が感じていることと他人が感じていることは本当に驚くほどの差があったりします(もちろん、そうでない場合も)

関係性とは目に見えないものですし、それをちゃんと見ようを思うからには、一度立ち止まって、しっかりと時間をとることが大事だと考えています。

次の原則は、関係性は固定しないということです。関係性は日々日々、少しずつ変化していきます。昨日と今日、今日と明日、明日と明後日・・・と少しずつですが動的に変化するものです。これには納得がいく方も多いと思います。

そして、ここが大事なポイントでもあるのですが、関係性は何もしないと減少していくというのはぜひ抑えておきたい原則です。

放置していると、関係性って悪い方向にいくんですよね。

みなさんも経験あるかと思いますが、例えばSNSで一度友達になったのに、ずーっと連絡をとらないと、なんとなくお互い気まずい雰囲気になって、「あの人、私の事嫌いなの?」とか思ったりしますよね。(実際はそんなことはないのでしょうが)

ということで、関係性は、ちゃんと立ち止まって定期的にメンテナンスしてく必要がある、というのが僕達の考えているポイントです。

その考えをもとに、定期的にリフレクションカードをつかって、お互いの関係性をメンテナンスしたら、結構よい結果がでてきたよ!というのが今回の実践研究会のハイライト(の一部)なのでした。

本当は、その後の個人の特性に焦点をあてたクレドの作成、そのクレド行動の行動分析学的支援などの話もしたいのですが、量が多くなるのと時間の都合上今回はここまでの紹介にしておきます。

■次回の開催は5月

ということで、新生リフレクション実践研究会は無事開催されたのでした。

アンケートでも全参加者から10点満点をもらえて、運営側も嬉しい限りです。

やってみて思ったのは、「実践」の共有と考察が一番学びになるということ。

理論を学ぶのもいいですが、それを元にどう実践し、未来に繋げていくのかということが重要なのです。

実践研究会では、自分たちの組織やチームで、リフレクションに関する活動を実践している方の参加を歓迎します。

実践者同士で集まり、情報交換をし、お互いの活動を支援し合いましょう。

リフレクションはこれから絶対に大事なキーワードになりますので、ともに探求していけると嬉しいです。

参加ご希望の方は、こちらのメールマガジンに登録か、直接コンタクトお願い致します。

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