この記事でわかること
→ 組織には、煩雑な問題と複雑な問題がある。複雑な問題に対しては煩雑な問題に対するアプローチをとってはいけない。
一昔前より、U理論という理論の勉強をしています。
U理論は組織の問題を劇的に解決するとか、イノベーションを起こす方法とか言われている理論で、これからの時代、きっと必要になる考え方だと思っているのですが、いかんせん超難しい理論です。
本を読んだことがある方ならきっと共感してくれると思いますが、初見ではまず挫折しそうな本ですよね。意味わからんくなります。(笑)
しかしながら、難しい理論を理解することは面白いことでもあります。
じっくり読み進めているうちに、なんとなく掴んでこれたこともありますので、そのうちまとめてブログで共有したいと思います。
今回はその手始めというか、なんというか、U理論の本に書いてあった面白い考え方「組織に生じる2つの問題」についてまとめてみようと思います。
▼ざっくり目次
・組織に生じる2種類の課題
・煩雑な課題とは
・複雑な課題とは
・複雑に、煩雑のアプローチはまずい
では始めましょう。
■組織に生じる2種類の課題
まずは2種類の課題を紹介しましょう。
・煩雑な問題
・複雑な問題
U理論入門によると、解決困難な問題に生じたとき、まず、遭遇している問題が「煩雑な問題」なのか、それとも「複雑な問題」なのかを見極めることが大事ということです。
というのは、解決策を間違うと、問題が更に厄介になって泥沼化する可能性大だからです。
では、それぞれどの様な問題なのでしょうか。
■煩雑な問題とは
まず「煩雑な問題」について。
煩雑な問題とは、手間はかかりますが一つ一つクリアしていけば解決する問題のことをいいます。
本で取り上げられている具体例は「月にロケットを送る」という問題です。
これは確かに単純ではないですが、ちゃんとやればちゃんと出来る問題ですね。
組織では、業務の仕組み化などが、煩雑な問題に対応するのでしょう。
■複雑な問題とは
次は「複雑な問題」について。
複雑な問題とは、あっち立てればこっち立たずな問題のことをいいます。同じ方法でアプローチしても、上手くいく場合もあれば、失敗する場合もある、そんな問題のことです。
例えば本で取り上げられている具体例は「子育て」です。
子育てはロケットとは違って、絶対に成功する方法はないわけですよね。
子どものためにと思ってやったことが、巡り巡って子どもにマイナスの影響を与えてしまった。。
そんなこともあるんじゃないでしょうか。
「人間万事塞翁が馬」という諺もありますが、これなんかわかりやすく複雑な問題のことですね。 (ちなみに、ロケットの場合は、設計したら設計通りにいきますよね。狙ったことは狙った通りにいくわけです。塞翁が馬的な要素は、基本ありません)
組織にはいろんな事が複雑に絡み合っていて、狙った通りにいかない問題なんて沢山あります。
そういう問題は、基本的には複雑な問題にカテゴライズされるのでしょう。
■複雑に、煩雑のアプローチはまずい
以上、2つの問題の違いがわかったわけですが、ここで注意したいことは、それぞれの問題にはそれぞれのアプローチがあるってことです。
煩雑な問題には、煩雑な問題に対するアプローチが。
複雑な問題には、複雑な問題に対するアプローチが大事になります。(ちなみに、その複雑な問題に対するアプローチがU理論です)
しかしながら、組織はある間違いをよくやっちゃうらしいです。
その間違いとは、「複雑な問題」に「煩雑な問題」のアプローチをしてしまうこと。
例えば、あっち立てればこっち立たずの問題に対して、正論で解決しようということをするらしいです。
何かあったとき、正論で押し切ることはできても(あっち立てれば)、押し切られた方は不満が溜まりますよね(こっち立たず)。
これでは問題を解決したとは言い切れません。
私たちの目の届かないところで、巡り巡って新たな問題を引き起こす可能性大です。
もし正論だけで通しておいて、問題は解決した!とか思い込んでたら、後々大変なことになりそうですね。
ということで、U理論入門より「組織に生じる2つの問題について」でした。
さて、皆さんの職場にもありますかね、こんな問題。
まずは問題には2種類あるということを認識しましょう。
そして問題が起こったとき、どっちの種類かをまず考えましょう。
間違ったアプローチで臨んじゃって、泥沼化しないように。ですね。