先日観覧車に乗っているフレクションしたよ的な記事を書きました。
観覧車リフレクションは楽しかっただけでなく1つの大きな気づきをもたらしてくれました。
それは「リフレクションは場の環境によって支援される」というものです。
例えば、僕たちはこれまでにお寺リフレクションというイベントをやってきました。
これまでは会社の会議室やカフェなどでやっていたのですが、お寺でやってみるとあら不思議、いつもの場所よりも深い話がスムーズにできることがあったのです。
お寺が特別なんだなーと思っていたのですが、観覧車リフレクションでも似たようなことが起きており、もしかしたらどの場所でやるのかというのがリフレクションの中身にも大きく影響をしているのではないかと仮説したのでした。
観覧車リフレクションはコチラの記事にあります。
リフレクションは行われている環境に応じて外部的に支援される性質がある・・・?
そんな事を考えていたら、これは環境心理学の観点から意味づけることができるのかもと思ったのです。
■環境心理学の視点:アフォーダンスという考え方
ここで用語を1つ。最近いろんなところで話題になっているアフォーダンスです。
アフォーダンスとは、認知心理学者のギブソンという人が言ってた用語で、環境が人々の行動を後押しすることをいいます。
例えばギブソンは、アフォーダンスに関して次のような事を言っています。
表面が水平で平坦で広がりを持っていてその材質が固いならば、その表面は支える事をアフォードする
なるほどーなのですが、もう少し具体的に説明すると、例えば椅子なんかをイメージするとわかりやすいと思います。
椅子って、水平で平坦で広がりを持っているじゃないですか、そしてその素材も硬そうじゃないですか。
それって「僕に座っていいよ!」ということを椅子が言っているようなもので、人はそのようなものを見た時に座ることを後押しされる(アフォードされる)ということが、アフォーダンスだと考えています。
■リフレクションを支援する、場のアフォーダンスとは
このアフォーダンスの概念を先程のお寺や観覧車に当てはめてみると、お寺や観覧車の雰囲気は、僕らに対して何らかのアフォードをしていると考えられるわけです。
例えばお寺の環境がアフォードするものは次のようなものがありそうです。
- 安心
- 自己開示
- 集中
一方、観覧車の環境がアフォードするものは次のようなものがありそうです。
- 観覧車が登るときには思考の発散
- 観覧車が下るときには思考の収束
- 決まった時間内に話をまとめる必要性
面白いですね、観覧車が登るとき、下る時で頭の使い方が異なってくるのです。
また、観覧車って、一周15分とか決まっているので、その間に話をまとめなきゃ!みたいなことも雰囲気に生じてくるのですね。
お寺と観覧車以外にも、それぞれの場に応じてアフォードされるものはたくさんありそうなので、どんな場にどんなアフォーダンスがあるのか、調べてみると面白そうです。
今後のフライデーリフレクションではいろんな場所でリフレクションをやってみて、どのようなパラメータがあるか実証的に研究してみたいと思います。