OJTとかで使えるかも。気付きの四象限っていう話。

ナカシマでございます。

7月に入って暑いせいかブログの更新期間が長くなっております(笑)

さて、今回は久しぶりにリフレクションのノウハウということで、「気づき」について考察を深めてみたいと思います。

今回のポイントは気づきって4つの種類で考えるとわかりやすいってことです。

■気づき = リフレクションの成果物 っていう関係

まず気づきとリフレクションの関係を整理しましょう。

といっても、既に見出しで書いてる通り、その関係性は気づき=リフレクションの成果物って感じだと思います。

コルブの経験学習モデルってのがあります。

次の図を見てください。

コルブの経験学習モデル
リフレクションは「内省的観察」って表現されてる部分に対応します。

そしてその「内省的観察」をした後に、「抽象的概念化」ってのがありますね。これが、いわゆる気づきに対応するものですね。

経験学習モデルはOJTで有名なものですが、リフレクションと気づきってのはセットになって効果を発揮することがポイントだよってことがわかると思います。

 

■その気づきには4つの種類がある

で、リフレクションをしたあとに「あ、そういうことか!」っていう気づきが出てくるのですが、それには4つの種類があって、それをもとに気づきを捉えると、さらに深まる学習ができそう、というのがこの記事のポイントです。

では、その4つの種類ってのはどんなものなんでしょうか。

次の図にまとめてみます。

気づきの4象限
縦軸に「(自分が)知ってること、知らないこと」、横軸に「(自分の今の)前提に合うもの、前提を崩すもの」って軸をとっています。

こう考えると、リフレクションの結果出てくるのって、上の4種類があると考えることができます。

■再認識の気づき

よくある気づきは、再認識の気づきです。自分が既に昔考えたことがある(そして忘れかけていた)ことを改めて思い出した!ってのがこれですね。多様性の少ない場でやると、この気づきがわりかし多くなります。

これ、実はあんまりインパクトがないので、場を設計する側としては、この気づきではなくて、他の気づきを多くすることがポイントになったりします。

もちろん、再認識の気づきも大事なんですけどね。

■知識としての気づき

こちらもよくある気づきのパターンです。

これは気づきというより、「勉強になった!」と表現されることも多いです。業界を越えて色んな人が集まっている場では、比較的こういう種類の気づきも多いですね。

■リフレームの気づき

このへんから、段々とインパクトのある気づきになってきます。

自分の知ってたこと(そして真実だと思ってたこと)が、他人からの相互作用により変化してしまう場合に、このリフレームの気づきが起こります。

これは結構ガツンときます。

場を設計する側としては、この気づきをちょいちょい入れることが大事だったりします。ただし、あまり入れすぎてはいけません。価値観が揺さぶられることも多いので、できる範囲で、ちゃんと気を使いながらやることが大事です。

でもこれを意図的に起こせるようになると、個人もチームも超強くなります。まさに自己変容性っていう、これからのカオスな時代に求められる力ですね。

■非認知への気づき

これは、わかるようでわからない気づきです。

もともと知識として持ってなかったことですし、自分の前提とも合わない。

なので、普通だとポイッと捨てられるものかもしれませんが、「なんか、これ大事な気がする・・・」ってアレのことです。

ここは認知の限界を超えているので、扱おうと思っても扱えるものではないです。

これが出てきた(と感じた)ら、一旦保留するのがいいっすね。

なんかよくわからないけど、大事そうだからメモっておこう!とかで脇に置いておきましょう。

時間が経ってからみると、それが大きなポイントになることがあります。

■気づきの種類を確かめながら、リフレクションをしてみる

ということで、リフレクションからでてくる気づきの4種類って考え方をまとめてみました。

研修とかでリフレクションしたときは、自分の中に生じた気づきに対して、どの種類の気づきだったか考えてみると面白いかもしれません。

一番勉強になるのはリフレームの気づきなので、どの視点をどう変えたらリフレームの気づきがでてくるんだろう?なんてことを考えてもいいかもしれませんね。

以上、気づきとその種類に関する考察でしたー。