振り返りの手法紹介:KPT法

振り返りの手法といったら、まずはじめに出てくる?のがKPT法です。

いろんな本やWebにも載っているので、聞いたことがある方も多いと思いますが、そんなKPTについてやり方をまとめてみました。

ホワイトボードと付箋があれば出来ますので、時間作ってやってみると面白いと思います。

  • KPTって何?
  • KPTの始め方
  • KPTのポイント

KPTって何?

まず、KPTって何?ということから始めましょう。

KPTとは、Keep、Problem、Tryの頭文字をとった造語のことです。

プロジェクトの振り返りをするときによく使われる手法で、振り返りをする際の基本といって良い手法だと思います。

KPTはよくこんな図で書かれています。ホワイトボード等に付箋をはって、みんなで話をしながら実施します。

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単純な図ですが、その効果は予想以上のものがあります。

  1. Keep:続けること
  2. Problem:問題点
  3. Try:次にすること

たったこれだけを振り返るだけで、自分やチームの生産性がいっきにアップするんです。

KPTはチームでするのが一般的ですが、個人の振り返りにも十分に使えます。

これはやらなきゃ損!

ということで、チームでも個人でも、皆様ぜひやって頂きたいと思います。

KPTの始め方

では具体的なやり方の説明に移りましょう。(ここではチームで行うKPTを前提に説明します)

KPTはまず、Keepを書くことから始めます。上手く言ったこと、次からも続けたいことを書くんですね。最初からproblemを書いたらテンションが下がるので、ぜひKeepから始めましょう。

Keepを書く、共有する

付箋を用意して、チームメンバーでKeepすること、つまり作業の良かった点、次も続けたい点を書き出します。最初は出にくいかもしれませんが、どんなに些細なことでもいいです、Keepしたいことを書いてみてください。

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例えば「小腹がすいてた時にお菓子をもらった」でもいいですし、「目を見て笑顔でありがとうと言ってくれた」というのでもいいでしょう。

また、ここは意外に重要なポイントですが、最初の付箋への書き出しは個人ワークで行いましょう。全員でブレストのようにKeepを出すのではなく、それぞれ黙々と付箋にKeepを書き出していきます。

実はこれ、Keepを出すときにお互いの思考に影響され合わないようにする工夫です。敢えて話をしないようにすることで、他人に影響されないクリアな思考で自分の考えを深めることができます。話しながらブレストをすると、お互いに影響を与えてしまうことで、多様な視点が出てこなくなります。人が言ってることの反対のことなど、日本人は特に主張するのが苦手ですからね。

付箋に書き終わったら、一人ひとりが自分の書いた付箋を発表しながら張り出していきます。張り出しは簡単に意見交換しながら貼りだすとよいでしょう。「それどういう意味?」「それに付随してこれも良かったよね!」等、話し合いながら出していくと盛り上がります。ただ、盛り上がりすぎると脱線して時間がなくなりますので、ファシリテーターが全体の時間を見極めつつ、アウトプットするとよいでしょう。

Problemを書く、共有する

Keepが洗い出されたら、次はProblemです。

ProblemもKeepと同様、付箋に書き出してから共有します。

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ProblemはKeepと一緒にやってしまってもいいのですが、それぞれ別に時間をとってやることをオススメします。そのほうが、KeepはKeep、ProblemはProblemに集中できるからです。KPTのコツはいかに本質的なKeepやProblemにたどり着くかがポイントですが、それは集中して考えることから深まってきます。

ちなみに話の中でTryが出てきた時も、基本はそこからTryの話に飛ぶのではなくて、Problemの話を続けます。出てきたTryは付箋に書いておいて、次の時間で共有するようにしましょう。(理由は先ほどと同じですね)

Tryを書く、共有する

Problemが終わったら、次はTryです。

TryはこれまでのKeep、Problemを材料に、そこから思いつくことでアイデアを出していきます。

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ということで、KeepからのTryを考えることも忘れないようにしましょう。「Keepをさらに良くするためには何をすればいい?」と問いかけてみてください。

Keep→Tryは改善
Problem→Tryは解決

と考えるとわかりやすいと思います。

付箋を書き終わったら、全員で張り出しながら共有します。

このとき、KeepとTry、ProblemとTryがどう結びついているかがわかるように、番号で整理したりするとわかりやすいです。

Tryを行動計画にして共有する

ようやくTryを出すところまで来ましたが、KPTはここで終わったら非常にもったいないです。

最後はこのTryを行動計画に落としこむところです。

おそらく、Tryには沢山の項目が挙がっていることだと思います。全部のTryができればいいですが、リソース的にそれは難しいことも多いでしょう。

そんな場合は優先順位付けです。どのTryをして、どれは保留するのか、それを決めて合意しましょう。

話し合いでその場で決まればいいですが、整理がつかない場合は、緊急重要マトリックスを使えばよいでしょう。よく知られている下の図ですね。これにそれぞれのTryを分類していって、緊急重要が大事なものから優先順位をつけていく、というやり方です。

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実施するTryが決まったら、誰が、いつまでにやるかを決めて共有しましょう。

以上が、KPTを使って、チームで振り返りをする際の流れになります。

2時間くらいあればわりとしっかりできます。やる、やらないではチームの成果に大きな差がでてきます。費用対効果は抜群なので、取り入れていないチームの皆様はぜひやってみてください。この改善サイクルがチームの成長のメインエンジンになります。

KPTのポイント:日々の経験からデータをとる

最後に、上で書ききれなかった部分について補足をば。

KPTって、付箋に書く項目がいかにポイントを抑えているか、というのが大事です。

その場で記憶から書き出してもいいのですが、臨場感あふれる項目は、現場のその瞬間に思いついたことの方がいいです。

つまり、日々の仕事をしている現場で、Keep、Problemを感じたときにメモってくるのです。これが嬉しかった、あれが問題だと思った、ということを感じた瞬間にメモします。

そのメモを素に、KeepをProblemの付箋を作れば、ただ記憶を引き出して考えているよりインサイトに満ちた付箋をつくることができます。

僕はそれをリフレクションメモと名づけていて、リフレクションのイベントに来てくれる方には都度紹介しています。

日々の気づきを書き留めることは、最初は意外に難しいかもしれません。ただ、これが出来るようになれば、起きていることに対するアンテナの感度がググっと高まりますので、ぜひトレーニングしていただけると良いかと思います。

それでは、長くなりましたが、KPTのやり方の紹介でした。

KPTは振り返りの手法として本当にオススメですし、効果ありますので、ぜひやってみてください。