リーダーシップの2面性

リーダーシップ

リーダーシップと聞いて、みなさんはどんなことをイメージするでしょうか。

・積極的に行動してチームを引っ張ること?
・皆の意見を聞いて最後の意思決定をすること?

リーダーシップには色んな側面があり、どのイメージも間違ってはいないのだと思います。

そんなリーダーシップなんですが、今日はリーダーシップの代表的な側面

・外なるリーダーシップ
・内なるリーダーシップ

という考え方を紹介したいと思います。

これからのリーダーシップは、間違いなくこのリーダーシップの2面性が重要になってきます。

では、それぞれ説明しましょう。

▼外なるリーダーシップ

一般的にリーダーシップと言えば、この外なるリーダーシップを意味しています。

外なるリーダーシップは名前の通り外部に対して発揮されるリーダーシップで、自分に作用するというよりは、チームに作用するものですね。

例えば、リーダーシップ論で有名なコッターは、リーダーシップを次のように示しています。

方向性を明確化し、人々を連携させ、動機づけ、奮い立たせ、変化を生み出す力量(kotter,1990)

なるほど、まさにそんな人はリーダーシップを持っていると言えそうです。

そしてこれ、外なるリーダーシップですね。

自分の「外部の人」に対して、動機づけ、奮い立たせるわけです。

図で示したらこんなイメージです。

外なるリーダーシップ

普通はリーダーシップといったらこっちの事を指す場合が多い気がします。

でもリーダーシップには「内なるリーダーシップ」という側面があり、変化を起こすリーダーシップには、その側面こそ重要だと思うのです。

▼内なるリーダーシップ

では、内なるリーダーシップの話に移りましょう。

内なるリーダーシップとは、結論から言うと「自分自身に対するリーダーシップ」です。

どういう事かというと、さっきの外なるリーダーシップで「外部の人」対応してたのが自分自身になるのです。

内なるリーダーシップ

内なるリーダーシップは、自分を「主体」と「客体」に分離します。

簡単に言えば、「行動している自分」と、「それを眺めているもう1人の自分」を2人考えるということです。

この場合、リーダーシップを発揮するのは、「行動を眺めている自分」です。

内なる自分が、外なる自分にいろいろ手助けをするんです。

なにか失敗したら、内なる自分が「お前はよくやった!でも、次から同じ失敗を繰り返さないためにはどうする?」と問いかけてくるのです。

外なる自分はその問いかけに答えます。

「あ、原因はコレですわ。次回からコレをあんな風にしたら大丈夫だと思います!」

で、自分の行動が変化してくわけですね。

▼内なるリーダーシップとは内省のこと

ここまで読んできた皆様の中ではもう気付いている方も多いと思います。

内なるリーダーシップって、内省そのものですよね。

経験学習のステップを追って、自分を変化・成長させているのです。

「他人って変えることができないんだよね。変えることの出来るのは自分だけだよ」っていう言葉もありますが、まさに自分が変わるのが、この内なるリーダーシップなわけですね。

また有名な言葉を拝借。

最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である(ダーウィン)

増々複雑化するこれからの社会では、変化し続けることは個人にも組織にも必須のことです。
というわけで、みんなで内省をしましょう。